こんにちは、はっちです^^♪
今回は固定資産税を自分で計算してみました。
固定資産税は家屋課税標準額という、家の仕様、設備によって定められるのですが、その基準は結構曖昧です。
その他にも不動産取得税などにもかかる重要な額なため、自分でも計算してみようと思いました。
ただ、固定資産税の「家屋」について詳細まで理解しているわけではありませんので計算結果や考え方など違っている可能性があることをご了承ください。
後ほど、実際に情報公開制度を利用して、お役所の計算結果を頂いて比較もしています。

固定資産税の算出根拠になる家屋課税標準額とは?
家屋課税標準額とは、新居がどれだけの設備を持っていて、それが資産としてどれだけの価値があり、それに対して課税するための指標となるものです。
断熱性能の高い家。全館床暖房などの設備も良い家は、資産価値が高いのでたくさん課税するよ。
ということですね。
基本的には図面で試算できるのですが、実際には違うケースもあります。
固定資産税の調査に来るお役人さんは、事前に建築確認申請書などから情報を得ているのですが、それが実際に建てられた建物と違っていたら、いけないので確認に来るようです。
もし違っている場合、固定資産税は実情に合わせますので、新築して引き渡し後に改装した場合は、その改装後に合わせられてしまいます。
フローリングを全部剥がして、大理石のフロアだ~!なんてやってしまったら増分は大変なことになるみたいですね。\(^o^)/
家屋課税標準額の計算方法
計算の流れとしては、家の各々の部分について総務省の定める標準点数と、ざっくり算出された㎡、個数掛けあわせ、その中身について補正係数をさらにかけていくことで実情に合わせた点数を算出するようです。
総務省 家屋
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_zeisei/czaisei/czaisei_seido/ichiran13/ichiran13_00.html
京都市
https://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/cmsfiles/contents/0000082/82048/hyotenhusetu.pdfhttp://www.city.kyoto.lg.jp/gyozai/cmsfiles/contents/0000082/82048/hyoutenhusetu.pdf
例として我が家の家屋課税標準額を計算してみました。
我が家のスペック
木造 延床面積 i-smart 約130㎡
ソーラーパネル屋根 2階建
鉄骨の場合は木造とは違う、非木造住宅という項目で確認していきます。
家屋評点付設(上のリンク)というものを用いて当てはまるところをピックアップして合計していきます。
屋根
屋根部分はこのようになっています。(黄色く色がつけてあるところが我が家の対象となるだろう項目です。)
屋根材が何であるかで点数が決まり、建床面積(建物が立っている面積)から1平方メートルあたり1.40倍したものを屋根面積とし、さらに屋根の形状(切妻、片流れなど)、屋根の角度などで補正されます。
瓦屋根であれば、屋根→勾配屋根→瓦→中(瓦の質、量、装飾などに寄る)→14,480点に上で算出した屋根の面積を掛けてやることで、屋根の点数が出てきます。
我が家の場合はソーラーパネル葺き屋根なので31,380点になります。
さらに右側には、項目別補正方式や総合補正方式があります。
項目別はそれぞれの屋根の形式、勾配の大小など詳細に点数を補正します。
我が家を例に出すと。
片流れ屋根(0.8)、3寸屋根勾配(0.9)、軒出90cm(※1.25)下屋無し(1.0)施工の程度(1.0)となり、全てかけ合わせると0.9になります。
※ 家屋評点付設にはありませんが、手引に記載があるものです。
先ほどの31,380点に施工面積をかけて、補正係数0.9をかけてやることで屋根の標準点数が算出できます。
標準量は建床面積1平米辺りの1.4倍ですよ。とありますが、どうやらこれは31,380点に含まれているようです。ですので、施工面積そのまま使用すればOKです。
その下にあります総合補正方式はよくわかりませんが、施工量の多少、施工の程度は判断しにくいような気がします。
基準も「普通」とか「多い」とかですし。
あまり細かいところはみずに、この総合補正方式でざっくりやってしまうのかもですね。
こんな感じで建物の点数を決めていくことが出来ます。
我が家の場合、屋根は建材型ソーラーパネル+化粧スレートでしたので、それぞれ面積を算出して足しあわせています。
カラーベストは化粧スレートに入るようですね。
やっぱりソーラーパネルは、固定資産上でも高いようです。
ちなみにこの表の見方ですが、基本的に一番左から順に見ていって、一番右まで辿れれば大丈夫です。
縦は、該当する項目を見ていきます。
該当しなければ飛ばします。
基礎
続いて基礎ですが、ここで注意すべき点は「地上高」というところでしょうか。
基礎の大きさではなく、GLと言われる地上のラインからの高さになります。
基礎は地盤に寄っても変わるかと思いますが、我が家は地上高45cmでした。
外壁
それぞれの該当する項目を選んでいくのですが、ツーバイフォーのような木製パネル・枠組み壁の場合は下の方にありますので注意です。
ここで出て来る開口率は建物の総表面積に対する建具の面積の割合だそうです。
我が家は開口率が高いため壁の面積が少なくなり補正率も少なくなります。
ここでの階高は、天井高では無いことに注意です。
通常のi-smartの場合2.4mの高さがありますが、こちらは天井高であり、階高は2階の床面までの距離となるため2.7m程度となります。
柱・壁
柱、壁もその施工量によるようですね。
平面の形状では凹凸が多いか少ないか、なのですが、実は吹き抜けも凹凸に含まれます。
吹き抜けがあると延べ床面積が少なくなりますので、その分外壁が少なく見えてしまうらしいのですが、実際には外壁があるため、その分の補正で増やす必要があるとのことです。
開口率の大小は壁に対する窓の大きさのことです。
10%程度だと少ない。20%程度で普通。40%程度で大きいとされるようです。
がんばって計算してみました^^;
続いて先程も出てきた階高には注意です。
ここの項目でわかりにくいのが室数の多少。
LDKなどのひと続きの部屋は1と数え、応接間と寝室がつながっている場合も1とするようです。LDKなどの大きな部屋があれば、少し補正して減らすのが普通みたいですね。
その室数を持って、延べ床面積を室数で割ってやることで出てくる面積によって補正係数が変わるようです。
ここでの「室」とは居室の数を表します。トイレとかお風呂とかは含めません。
延べ床面積/室数=21~23㎡の場合0.7(※)
16~17㎡の場合1.0
10~12㎡の場合1.3(※)
のようです。
※ 家屋評点付設にはありませんが、手引に記載があるものです。
内壁
ここも、ツーバイフォーと木造軸組みなどと区別されているようです。
ここで出てくる天井高は床から天井までの高さですので先程の階高との違いに注意ですね。
天井
クロスが貼ってある場合は簡単なのですが、格天井(特)や網代天井(特)、化粧合板(中)などちょっと凝ったものによっては補正がかかるようです。
床
床組は1階と2階の床組になると思います。それぞれの面積で算定しました。
床仕上げは、フロリーングの場合、木質系床仕上げになります。
石材系仕上げは大理石とかですね。めちゃくちゃ高いです。
フローリングとクッションフロア(合成樹脂張床)の面積按分で計算しました。
続いて各部別共通ですが、断熱材が気になりますね。
硬質ポリウレタンは「上」に分類され、EPSも同じく「上」に入るようですね。
グラスウールの薄いものは並になるようです。
建具
建具の上、中、並
建具は窓であったり、扉であったりといったものです。
一条工務店で採用されているガラスは樹脂製Low-E防犯ツインペアガラスは「上」になります。
これがアルミ製になると「中」になったりします。
残念ながらトリプルの表記はありませんでしたが明らかに性能は上なので「上」扱いになるかなと思います。
ただ雨戸が付いていない分補正がかかりますので、0.85を乗じています。
電気・ガス・水など
ここはよくわからないので総合評点方式でいくと。
直近上位の150㎡を基準に、電気○、ガス×、給水給湯○、排水○のオール電化住宅ということで、3600点になりました。
我が家は非常に配線と部品点数の多いHEMS(ホームエネルギーマネジメントシステム)を入れているので施工量は多いと思い1.3にしています。
各種設備の加算評価点
その下にある加算評点項目は名前の通り、設備として設置されていれば加算する必要があるかなと思います。
ドアホン、給湯器、便器、洗面器(手洗いなど)、洗面化粧台(リュクスドレッサーとか大きいもの)、ユニットバス、システムキッチン、レンジフードファン、床暖房設備(温水式。電気式では無いので注意)、ダクト併用方式、を我が家では採用してありますので、加算しています。
仮設工事に足場などの仮設が多いものについて適用されそうです。3階建て以上、高さ7mの建物について適用する。という条件に合致しないので省いています。
その他工事
階段はオープンステアを採用しているので、鋼製オープンステアで補正1.5掛け。(※)
バルコニーもあるのでそこも㎡で算出しておりましたが、下屋(バルコニーの下に家がある)ので、FRP屋根に算出されるようです。
一部下屋が無いバルコニーもあるので、そこはバルコニー算出されるようです。
計算の結果から固定資産税額を算出してみる。
途中で出てきた(※)は補正率から外れていますが、各市町村ごとに補正の幅をもたせているところも多いようで、今回は京都市の手引きを採用しました。
最後に、この数値に対して、物価補正という地域に寄る(補正率1.0~0.9の間)と、
設計管理補正というものが1.05かけたものが最終的な課税標準額となります。
さらにその課税標準額に1年目の経年減点補正0.8をかけ、それに固定資産税の標準税率である1.4%かけた値が、初年度の固定資産税の算出額となります。
ただし、長期優良住宅の認定を受けていれば、120㎡を超えない範囲で固定資産税が半額になる軽減税も計算することで、初年度の固定資産税の支払い額となります。
固定資産税は建てた時に計算されますが、支払いは次年度ですので、経年減点補正0.8がかけられるのですね。
すでに資産価値として2割減というのは、なんとも残念な気がしますが、固定資産税が安くなるので良しなのでしょうか。
他にも様々な用途での建物の家屋再建築費評点基準があるので参考にしてください。
家屋標準化税額を算出してみて。
家屋の標準化税点数を算出することができました。
一番下の色の付いている3行は上から一段目が”自分で計算してみた固定資産税”、2段目が、実際に課税された固定資産税、3段目がそれらの差です。
ここまで計算した結果は、課税されているものとほぼ同額になりました。
計算方法がそれぞれあり、担当者の主観による判断基準も多いことから、課税標準額の上下は自治体による気もします。
機会があれば、実際にどのように計算されているかを市役所に問い合わせて見てもいいかもですね。
我が家のことなので、さらっと見せてほしいのですが、噂には情報開示請求をしないといけないこともあるそうです。少し敷居が高いかもしれませんがやって見る価値はありそうです。
実際にやってみて比較してみました!



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