太陽光発電設備の電圧上昇抑制の発生しやすい地域となるべく抑制を防ぐ方法。

こんばんは、はっちです^^

太陽光発電設備で思うように電気を売ることができなくなる電圧上昇抑制。

太陽光発電設備を導入することを検討している方であれば確認しておいたほうが良い、発生しやすい地域と電圧抑制を防ぐ方法を紹介します。

我が家では1日辺り6時間もの電圧上昇抑制が発生しています。

太陽光発電の電圧抑制が発生しやすい地域。

電圧抑制については大抵が設置して電気を売り始めてから気がつくものです。

そのため、事後の対策について色々と見てきましたが、地域によって電圧抑制がかかりやすい地域があることが分かります。

太陽光発電の障害!電圧抑制が起こる2つの原因と抑制を防ぐ5つの対策を紹介。
太陽光発電設備を導入する上でのリスクの一つである電圧上昇抑制。 これが発生してしまうと、最悪売電ができなくなってしまいま...

打ち合わせの中で、電圧上昇抑制がかかりそうな立地について、わかってきましたので、まとめておきたいと思います。

 

電圧抑制の発生しやすい地域1,周囲に何も無い地域 

周りに住宅が少ない場所だと、必然的に電柱から家までの引き込み線が長くなる場合があります。

具体的にはトランスと呼ばれる電柱についている大きなバケツのようなものからの距離なのですが、

この電線の距離が長くなることで、電圧降下が大きくなる結果、電圧抑制がかかりやすくなってしまいます。

また、周りに家が無いことで電気を使ってくれるところが少なり、電圧が上がりやすくなってしまうこともあるそうです。

2,全量売電制度を利用している

余剰売電と全量売電では電圧規制がかかるポイントが違います。

詳細は前回記事になりますが、全量売電の場合、

電圧抑制 全量売電

規定の電圧内に収めるべき場所が余剰売電より不利な位置に設置されています。

 

余剰売電の場合

電圧抑制 余剰売電

となり、規制点が我が家より遠くなることで、パワーコンディショナの電圧を上げやすくなります。

 

3,同一配電線内に工場地帯がある

場所を工場地帯に限定してしまいましたが、大きな電力を一気に使う地域であれば同様なことが起きる可能性があります。

工場の工作機器のように、一気に大電力を使用する機器を使用すると、一時的に電圧が下がることがあります。

そのため、電力会社側で電圧が一時的に落ちても、101V±6Vという、電気事業法で定められた範囲内に収まるように、電圧を上げている場合が多いです。

また昼休み休憩や休日になると一気に電気を使わなくなるため、電圧が上がってしまうようなところもあります。

その振れ幅が大きくなり、送電電圧の調整が非常にやりにくいという状況があるようです。

ただ、中には時間によって電圧の調整をしてくれるところもあるそうなので、もしそういう機器が電力会社側で導入されている区間であれば、対応は可能かもしれません。

 

4,周辺に大容量の太陽光発電をしている家庭がたくさんある。

1の状況とは違い、住宅密集区でも電圧抑制が発生する場合があります。

それは大容量の太陽光発電設備を持っている家庭が多いところです。

電柱に付いているトランスから多くの家庭に電気を送っていて、かつ、それらの家が大容量の太陽光発電を導入してる場合、

それぞれの家庭が電気を売ろうとするため、電圧が上がりやすくなってしまいます。

前回記事の最後の対策5のように一律のピークカットを電力会社から求められることで、全員が痛み分けではありますが、改善されるかもしれません。

参考リンク東京電力HP

高圧電線路に連系する際のお願い|電気料金・各種お手続き|東京電力

 

ちなみに、我が家は田んぼの真ん中に家が建てられており、電力会社の方に聞いてみると、少し離れた場所にある工場地帯とも同一配線経路だそうです。

ということで、1、2、3のケースが当てはまり、電圧抑制が非常にかかりやすいケースではあるようです。

 

まだ間に合う!?家を建てる前にできる電圧抑制対策

電圧抑制は家をたてる前や、太陽光発電を導入する前であればまだ電圧抑制を起きにくくすることもできます。

もし、電圧抑制がかかりやすそうな地域に建築予定の方は少しだけでも参考になればと思います。

 

太陽光発電設備の配線距離を短くする。

太陽光発電設備は発電した直流の電気を交流に変える太陽光パネル、パワーコンディショナ、売電用の分電盤、メーターなどで構成されます。

この内、パワーコンディショナ、売電用の分電盤、メーターの直線距離をなるべく短くして下さい。

一条工務店ですが、図面表記で表すとこういうものです。

1,パワーコンディショナ

2,太陽光発電用の分電盤

3,電力会社が取り付ける売電メーター

この3つの位置を、できるだけ近くにすることで、配線の電圧降下を抑えることができ、電圧抑制をかかりにくくすることができます。

ただ、これらには設置の制約が付くことがありますので、業者さんと確認の上場所を決めてください。

はっち
はっち

家庭内の電線の距離は短いようで、結構な長さがあります。

これを短くすることで、電圧降下が少なくなり、効率良く売電できるようになります。

 

あまり実用的ではないかもですが、2つ目ですσ(^_^;)

電柱から家までの距離を短くする

電柱のトランスから家までの配線距離を短くすることで電圧抑制が抑えられます。

トランスとは、電柱についているバケツのようなものです。

トランス

我が家の場合、当初この距離が50mほどありました。

写真のようにトランスを増設していただくことで30mほどに短くなりましたが、それでもまだ十分長い距離かなと思います。

ただこれを短くしようとすると、敷地内で家の位置を変えることになりますので、あまり現実的では無い上に、距離が劇的に変わるような広い敷地でないとあまり効果は無さそうです^^;

もし電線の引き込みの位置が遠いようであれば、近い場所からできないか、また、競合する太陽光発電の家庭と別の系統にできないか?など電力会社や工務店と相談してみるといいかもしれません。

 

電圧抑制が起きるかどうかを事前に知ることは出来ないのか?

電圧抑制により、売電が制限されるかどうか、というのは事前に分かる方法は施主側では基本的にありません。

ただ、家と繋ぐ予定の電柱の電圧を測定することができれば、電圧抑制が発生するかどうかというのはある程度予測がつきます。

その程度がどれぐらいであるのか?

これがわかれば、後はできる対策をしていきます。

電圧降下が大きければ、引き込む配線の太さを太くしたり。(前回対策1)

電線を2条にして責任分界点を電柱側にしたり。(前回対策3)

トランスを増設したり。(前回対策2)

また一方で、

どの程度まで太陽光発電設備の容量を少なくすることで、一番良い売電状態にできるか。

という目安も見えてきます。

(発電量が少なくなれば、その分電圧抑制が起きにくくなります。)

 

電圧抑制は、ある程度設計段階で回避できるリスクなのです。

太陽光発電は予期せぬリスクを伴うものです。

天候による日射量の減少。

大きな建物による影の影響。

突然の故障。

それらは、予期できないリスクかもしれませんが、

電圧抑制は調べればわかるリスクです。

本当なら設計段階で、この辺りが検討できるといいですよね。

 

余談:大容量太陽光発電設備を設置したかもしれなかった。

当初我が家の設計段階では、太陽光発電29kW、西向き、平屋という案がありました。

非常に魅力的な図面で、ものすごく心が動かされましたが、

夢発電という発電払いの仕組みを利用した場合、

29kW西向きの太陽光発電設備は、20kW南向きの太陽光に20年間のトータルメリットで劣る。

と結論付け、廃案となりました。

その時の記事→

申し訳ありません。m(__)m | i-smart de DIY
好きなことをDIYでチャレンジ!小さなことから便利を探そうi-smart de DIY

この時、この案で進めていたら、今頃はより一層の電圧抑制がかかり、夢発電の支払いができているかどうかわかりません。

恐らくひどい方の部類だと思われる我が家の電圧抑制状況でありますが、今のところ、発電払いに影響が出るほどではありません。(6月はちょっと怪しいですがおそらく大丈夫。)

ただ、やはり、

太陽光発電設備の機能を使い切れていない。

せっかく発電した電気をムダに捨てている。

その状況は、昨今の電力事情を考えると、とても「もったいない」ことだと思います。

現在の電圧抑制されて売れていない電気は、20年で240万円ぐらいになります。

多少の費用であれば、元は取れるはず。

色々な手段を考えていきたいと思います。

次回は我が家に起きた電圧抑制の対策と改善の経緯を紹介したいと思います。

太陽光発電で電圧抑制で売電ができていない?実施した2つの対策と改善の経緯
こんばんは、はっちです^^♪ 太陽光発電設備を導入するにあたって、売電ができなくなる可能性があることはご存知でしょうか。...

コメント

  1. ちゃぁぱ より:

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    中部電力では現在、系統連携申し込み時に屋内配線の電圧上昇計算を実施させて提出させているようですね。
    抑制の最大の原因が屋内の配線抵抗による電圧降下が最大の要因と踏んでるようです。
    私が契約した時もあったのか確認してみます

  2. スペシア より:

    SECRET: 0
    PASS:
    スペシアです。
    3のケースで、工場の使用量が急激に下がった場合も、やはり電圧上昇が起きて抑制が掛かる様ですね。
    他にもパワコンの制御にも癖が在って、結構性能差が在るようです。
    色々な要素が絡み合って、なかなか難しいですね。

  3. はっち より:

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    PASS:
    コメントありがとうございます^^
    中部電力の方が来た時、その点も確認していきました。
    我が家はパワコンから引き込み線までの距離もまたかなり離れていることもひとつの要因みたいですね。
    大体1Vぐらい屋内配線で電圧降下するらしいです。
    この数ボルトのせめぎあいを制するためにがんばります(^O^)/

  4. はっち より:

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    コメントありがとうございます^^
    そうなんですよね・・・
    稼働していた機械を昼休みに入って急に停止したりすると、配電線の電圧が上がるようです。
    工場のような設備ですと、力率調整も手動だったりするようで、中々それらも影響をあたえるようです。
    パワコンの癖もあるようだと、田淵電機さんに聞いてみないとですね。どんな電圧抑制をパワコンにさせているか興味があります。
    なるべく電圧抑制が起きないように、出来る限りがんばっていきたいと思います(^-^)/

  5. 紅鶴 より:

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    同じ中電ですし、興味深く読ませていただきました(=゚ω゚)ノ
    うちも電圧抑制かかるかも…(T ^ T)
    隣近所8軒でソーラータウンをつくるとかいう触れ込みの分譲地でしたから、
    そりゃみなさん、がっつり太陽光載せてます…(O_O)
    電圧抑制なんて、聞いたことなかったよ…(T ^ T)
    高校の時の化学は赤点、大学では物理の単位落とすという超文系の紅鶴ですが、
    水で例える電気の送り方は分かり易かったですー(=゚ω゚)ノ

  6. はっち より:

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    コメントありがとうございます^^
    なんとソーラータウン^^
    周りが沢山発電すると大丈夫かな?と思う反面、それだけ電気を使ってくれるところがあると考えると、電圧が下がる要因にもなると思います。
    ただ、全量売電のような家庭がたくさんあると、消費量より発電量のほうが断然多いでしょうしね・・・
    ちょっと心配ですね。
    ちょっとむずかしい記事が続くかもしれませんが、気になることがあったら聞いて下さいね~^^
    超理系人間の自分は、文章が苦手なので・・・なるべくわかりやすく努めます(苦笑)

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    色んなブログ見てたら来ちゃいました(・∀・)見やすくていいブログですね(*^▽^*)また寄させて頂きます!ありがとうございました☆

  8. SECRET: 0
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    初コメです★私は元会社員でしたけど今は楽し人生を送ってるよっていうブログを書いてるので興味があったら読んでくださいね♪読者なりますね♪またきます♪