こんばんは、はっちです^^♪
太陽光発電設備を導入するにあたって、売電ができなくなる可能性があることはご存知でしょうか。
設置すれば後は自動的に発電して、自動的に電気を売ることができる。
なんて思いを持っていたのですが、反面リスクについてはまだ広く知られていないことがあります。
電圧抑制はその隠されたリスクの一つ。
我が家に起こった、発電した電気が売れないという状況について見ていきたいと思います。
それに対しての対策のまとめです。

我が家に起こった電圧抑制の発見と無駄になっている電気の量。
我が家はカーポートも含めて18.2kWの太陽光発電設備を積んでいます。
入居当初(3月)帰ってきては発電量のチェックをしていたのですが、何やらグラフにおかしな凹みが。

上の図になるようなのが理想の波形だと思うのですが、現状は下のように頭打ちになっています。
そして、引っ越しをして、初めての休みの日に、太陽光発電量をチェックしてみると。。。
「電圧抑制のため、発電量を抑制しています。」
との文字が。
なんだなんだと、見ていると、時々解除される模様。
HEMSで履歴を確認できるので、そちらを見てみると。
ずらーっ抑制履歴。
その数なんと。
一日約100件
合計:6時間
( ̄□ ̄;)ナニコレ、ほぼずっと抑制かかりまくり。。。
このままでは、
発電払システムの夢発電が、まさに夢のようになってしまい、
発電払いできなくなった一条工務店から、太陽光付きの屋根を取り上げられ、
i-smartではなく、水色のブルーシートで防水されたなんともみずぼらしい、b-smartになるに違いありません。
実際には屋根だけ取り上げられることはありません^^
きっと家を取り上げられるんでしょうね(汗)
ブログで電圧抑制のことは知っていましたが、我が家もそれに該当するとは思っていませんでした。
とにもかくにも、このままでは見込みの発電払いが、難航する可能性もあります。
何はともあれ、監督さんに連絡したら、

電力会社に問い合わせてくださいね^^
一小市民が大手電力会社に問い合わせて対応してくれるんかい。
なんて思って電話したら・・・対応してくれるようです^^
当初は一条工務店が対応していたみたいですが、どうにも数が多くなりすぎて、電力会社側に何を言っても中々対応してくれないとか。
消費者として話をすると対応を考えるみたいですね。
ただ、対応すると言っても。まずは原因調査からです。
通常、家の電線には100Vの電圧がかかっていますが、きっちり100Vではありません。
一般家庭で使われている電気は「波」であり、その波は高いところ、低いところで差が出てしまいます。
そのため、
電気事業法によって95V~107Vで運用しなければいけない。
と定められています。
通常、電力会社より、この範囲内で電気が流れてくるのですが、そこに太陽光発電の電気が流れることによって、 電圧が上がることがあります。
通常、電力会社より、この範囲内で電気が流れてくるのですが、そこに太陽光発電の電気が流れるようにすることによって 電圧が上がってしまいます。
電力会社としては95V~107Vで送っているにもかかわらず、太陽光発電の売電によって電圧が上がってしまうことは、 電気事業法違反になってしまいます。
ですので、太陽光発電側で発電量を抑制して電圧上昇を抑えて、電気事業法の規定する範囲内で収めるようにしています。
太陽光発電をしている我が家も一種の発電所ですので、この規定を守らなければいけません。
守らないとどうなるか?なのですが、
周辺の住宅の電圧が上昇し、電化製品に不具合が出てしまう可能性があります。
最近は無くなりましたが、フィラメントを使っている白熱球などは、寿命がかなり縮まります。
ノートパソコンのACアダプタに100V-240Vなどという表記があるのを見たことあるでしょうか。
これは使用電圧が100V~240Vまでは大丈夫ですよ~という表記なのですが、かなり広い電圧に適用するようになっています。
ノートPCの場合、海外に持っていくことも想定されているのか、広い範囲での電圧の仕様になっています。
ただ、寿命が短くなるかも?と書きましたが、JIS規格で110Vまでは安全に動作するように設定されてますので、ほとんど問題ないと考えされています。
(電圧は水圧と同じような考え方で、強ければ強いほど周りが壊れやすくなります。影響が無いと言われていますが、100%言い切れるわけではなく、保証期間内に問題が出る範囲ではない。ということなんだだと思います)

ふ~ん、なるほど~、法律違反になるんじゃしょうがないよね~

たしかにね・・・
なんてことにはなりませんよね?
だって発電払いなんですもの。
電圧抑制がかかることによって、支払不能になってしまっては困ります。
抑制後の発電量は、搭載量の5~6割運転。
支払いができなくなることはありませんが、毎月減っていくお金を見ているのは堪りません。
※実際にはなんとか足りていました。
発生した電圧上昇抑制。まず何をすればいい?
我が家に示された対策案の内、効果の高そうなものは、引き込み線を2条にするという案でした。

線を2条(2組)にすると言っても、簡単なことではありません。
電線は結構重たい上に、かなりの強さで引っ張らないとたるんでしまいます。
ざっくりした計算ですが、通常の家の場合、だいたい30~50kg程度の張力がかかっているはずです。
それが家の外壁から出ているのですから、接続点にそれだけの荷重が常にかかっていることになります。
それが2本。
2倍に増えることで、荷重に対して壁が耐えられるかどうか建築した一条工務店に調べてもらう必要があります。
調査の結果は。
たぶん行けるだろう。(-“-;Aたぶん?

まぁ、多分でもなんでも、一条工務店を通しているので保証はしてくれるでしょう。
工事の内容なのですが、ざっくり区分しまして、
荷重に耐えることができる取付金具を家の外壁に取り付ける工事を一条工務店。
金具からトランスまでの50m程度の距離をもう一本電線を張る工事が電力会社。
ということになります。
電気の引き込み位置は2階建ての場合、通常高い位置にあると思います。
建築途中ならまだしも、建築してしまっているので、足場もありません。
高所作業車を乗り上げての作業になります。
一条工務店がもう一本引き込むための金具を取り付け、電力会社が新たな線を引き込む。
という工事の流れを打ち合わせし、
後は工事をするだけ、
というところで大きな問題が発覚しました。

これ、むずかしいんじゃないんかな~?

えっ!?

これ電線二条にするんでしょ?ポールが保たないんじゃないかな。

・・・・・
簡易図。
家の外壁に気を取られていましたが、まさか基礎から建っている鉄の柱の強度は、問題無いのだと思っていまいた。
電気屋さんも調べる、と言って、解散になりましたが、自分でも調べてみました。
簡易鋼管柱とスッキリポールの強度比較
我が家はすっきりポールではなく、簡易鋼管柱で電線を中継しています。
ですので、すっきりポールより強固なものだとばかり思っていましたが・・・
実際の強度は
すっきりポール>簡易鋼管柱
だそうです。(゚_゚i)名前は強そうなのにね
そして、すっきりポールでも、恐らく完全分離の2世帯住宅用(電線の2引き込み用)のすっきりポールぐらいでないと強度が保たないことがわかりました。( ̄□ ̄;)まじか・・・
恐らく数年は大丈夫だと思いますが、何十年とした時に、このポールが傾く可能性が少しあるそうです。
少しなら・・・と思わなくもないですが、今度は一条工務店がウンとは言わないですよね。
結局、方法としては、
1,簡易鋼管柱を頑丈なすっきりポールに取り替える。
2,簡易鋼管柱の横にもう一本、簡易鋼管柱を建てる。
出ないと施工ができない。ということがここにきてわかりました。
簡易鋼管柱の施工当時の値段は10数万円です。
それ+電線の追加工事が入ります。
庭に2本も柱が建つことは、見栄えとしても良くないですよね。
引き渡し後だとどれぐらいで施工してもらえるのでしょうか。
あまりに後付感のある施工方法に尻込んでしまいました。m(u_u)mふーむ
予定していた工事が難しいことを、電力会社に伝え、何か別の方法は無いかと尋ねたところ。。。
トランス増設。
ここに辿り着いてしまうようです。
専用のトランスを増設して電気を流れやすくしよう。
前回の電線を2条にする対策よりも、弱い対策案にはなってしまいますが、少なからず改善はする方法です。
簡易図です^^
完全に我が家専用のトランスです。(・_・;)今のところですが。
ただ、この施工は、電気的には非常にメリットがあります。
電圧抑制対策になるのは当然なのですが、我が家専用トランスを設置することで、停電のリスク、波及事故のリスクが低減されます。
発電機(太陽光発電)というのは非常に電気的には怖いものです。
今、停電しているから大丈夫~と思っていたら、太陽光発電設備を切り忘れて、感電事故ということの可能性もあります。
我が家だけなら良いのですが、近隣の太陽光発電設備を切り忘れ。もしくは、工事していることを知らず、太陽光発電が切れているのを発見、もったいないから電源入れてしまった。
なんてことでも感電事故の危険があります。
トランスを増設することで、同じ系統の家庭が減り、電気的な安全性が向上することになります^^
そして、簡易鋼管柱を追加で建てたりするよりは、よっぽど現実的。
ということで採用です(^-^)/
さすがに、この工事は高圧電線を触る工事になるため、電力会社側で調整に日数がかかるようでした。
そして、
トランスが増設されました。
ここまで来るのに、おおよそ2か月。
これで電圧抑制とはオサラバw
とはなりませんが、多少でも売電量が多くなるといいなと思います。
ただ、自分で観察している限り。変わってない・・・
工事終了後そのまま電力測定に入って頂いておりまして、その結果で、どのぐらい改善されたかわかるかと思います。
ただ、劇的な変化は無さそうです。
トランス増設前よりも1日の発電量は微増しているような気もしますが、
ただ単に日が長くなって日射量が増えただけ。
という感じがします。
ピークの山は相変わらず削れたままです。
後日、改善されましたか?と連絡いただいた電力会社の方に状況を説明すると。
そうですか・・・とがっかりした様子。( ´(ェ)`)そうなんです・・・
また後日、電力会社の方にトランス増設後の計測結果を教えていただきましたが、最大11.8kW出ていた最大出力が、12.1kwまでほんの少しだけ増えていました。(ノω・、)誤差範囲では・・・
我が家の太陽光発電容量は18.2kWですので、一週間の計測結果の中で、MAX出力がこれでは残念な結果です(TT)
まだまだ電圧抑制からは逃れられなさそうです。
トランスを載せても、電圧抑制が解消されなかった理由
我が家はトランスを中継電柱に載せることで、低圧配線の距離が短くなり、電圧降下による売電抑制は、多少は改善されたのですが、それではまだ十分ではなかったようです。
理由は簡単。
その程度の対策じゃ抑制がかからないレベルまで落とすことができなかった。
恐らくこれで効果のある家庭は多いと思います。
普段の電力カーブの山の削れ具合が少なければほぼ改善するのではないかと思います。
我が家の場合は、まだそれでも足りない。
距離にもよりますが、1V程度余裕が出たはずなのですが、それでも変わらないということから一体どれだけ電圧を上げればいいのか疑問になります。
最終案 配電線路の電圧調整
電力会社の方も、もう一つの案である、電線2条化が現実的ではないことを把握しておりまして。
見るに見かねた、かどうかはわかりませんが、ついに、最終手段に乗り出してくれました。
配電線路の電圧調整です。
これは、送られてくる電気の電圧を下げてやることで、売電しやすくしてくれる。
という、施主側で出来る対応ではなく、完全に電力会社の対応になります。
ただ、これは、同一配電線路上にある電気を使用している家庭、工場、店舗などすべてに影響を与えます。
我家の場合直径1kmぐらいの範囲が同一配電線路内でした。
この配電線上の各所の電圧を測定し、どこまでなら安全に下げられるかを電力会社で検討していただいています。
ただ、直径1kmぐらいの同一配電線区画の中には結構な数の工場がありますので、電圧変動が大きく、調整は難しいようでした。
逆に調査の結果、電圧を増やさなければならないような事態もありうるとの話。
それでも、電圧調整をして頂き、少しでも売電したい。
という思いを汲んでいただいていることに感謝です。o(_ _*)o
そして、3ヶ月ほどかけて各所を計測、調整してもらった結果、
約0.5V下げることが出来たそうです。
100V中0.5V?たった?( ̄□ ̄;)
と思うかもしれませんが、電気は水と同じような考え方ができ、圧力が低ければ、それだけ電気を売りやすくなります。
この結果。
今まで11.8kWぐらいで抑制がかかっていたのが、
12~13kWまで抑制がかからずに売電できるようになりました^^
それ以上になると、また11kW前後に抑制がかかってしまうのですが、ベースが上がったことは素直に嬉しいです^^
前回のトランス増設と併せ技ですね。
ようやく効果が出てきたことで、あとすこし!という感じもしています。
我が家の太陽光発電は18.2kWですが、その8割である14kW~15kW程度まで行ってくれると、満足なんですが、中々あと一歩で止まってしまっています。
もうこれでできることはないの?
後、残すところ、電線の2条化が最後に残された手段ですが、
電圧抑制の状態としてはとりあえずはこのまま様子を見ようと思います。
ただ、一年経過して、今までの改善がどのぐらい差として出てくるのかによって、今回の電線の2条化や、また別の方法について考えていく必要があるかなと思います。
そのためにも、中継ポールの強度は計算してもらいたいですね。
また、どれぐらいの改善になったかなど、データが揃い次第、色々調べてみたいと思いますo(^▽^)o
今回の対応を持って、電力会社として、これ以上できることは無いそうです。
ですが、色々相談に乗って頂き、対応していただいたことは感謝ですm(_ _ )m
長くなってしまいましたが、我が家で起きた電圧抑制の対策は大方終了しました。
また今後周辺状況の変化や、電力会社の設備更新などでこの辺りのことは変わるかもしれませんが、今回はこの辺りで締めたいと思います。
また、同様に電圧抑制でお悩みの方は連絡いただければ少しはアドバイスなどできるかなとおもいますので、モヤモヤしている方は連絡をいただければと思います。
それでは、このへんでヾ( ´ー`)
コメント
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ソーラーカーポートいいですね!
ソーラーカーポートがある場合はソーラーカーポート分のパワコンがあると思ってたんですけど違うんですね^^;
我が家は比較的トランスから近いし発電量も少ないので問題ないと思いますが、電圧抑制で発電払いできないと昼間なのに買電だけで売電なしなんてこともあるんですかね(´・ω・`)
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スペシアです。
もしそのグラフがおっしゃる通りなら、かなりの抑制になっていそうですね。
スペシアの想像では、そこまでの抑制は起こらないと思っていました。
我が家も4月は毎日2時間分くらい抑制が掛っていましたが、今は殆ど起こらないように対処して貰っています。
ただ、我が家の場合は同じ引き込み線上に他の家が無いので簡単でしたが、状況が複雑になると、どうなるか判りません。
電圧を変えれば対処になると判っていても、どうしてなのか、どれだけ上げたら良いか、判ってやっている人は少ないようです。
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こんにちは
はっちさん
電圧抑制は悩ましい問題ですね。
うちも全量買い取りですが、余りに電圧抑制がかかると、余剰買い取りのほうがよいのかも?って気が一瞬でもしてしまいそうです。
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スナフキンです。
電圧抑制イヤですよね。
思いっきり生活設計が狂いますもんね。
当家はある情報筋から「今の電力会社の姿勢はトランス代金を請求するより、電圧抑制が掛かる事を納得してもらう。」方針に変わったと聞きました。
なので現在、どの太陽光発電のメーカー・パネル・パターンが一番良いのか模索中です。特に当地は日照時間も短い地域なので・・・
解決策が見つかったらまた報告をお待ちしております。
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こんばんは ちゃあぱです
1日100件ですか!信じられません・・・・
我が家がかわいく思えてきました、何か良い対策無いですかねえ・・・
ところでパワコンのモニターでは30件しか見れませんが、HEMSでは抑制の履歴が100件以上見れるって事でしょうか?
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コメントありがとうございます^^
おぉ~さすがNaotoさん、
かなり知っていらっしゃいますね^^
電圧抑制は、どうやらかかることで売電量を減らし、電圧を下げているようです。
かかると5~6割ぐらいの運転になるみたいです。
余った分を電池に充電したいな~なんて思い始めてます(TT)
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コメントありがとうございます^^
スペシアさんもかなり調べられているようですね^^
我が家は、どれぐらい電圧抑制がかかっているのか、件数が多すぎて、計算する気になれませんでした^^;
昼間はずっと電圧抑制の表示が出ているので、おそらく、2台のパワコンの内、どちらかは常に抑制がかかっている状態なのだと思います。
3月から現在まで色々なことをしています。
今回の敵(電圧抑制)はかなり手強そうです。
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コメントありがとうございます^^
確かにそうなんですよね。
発電した電気を半分ぐらい捨てていることになるので、それなら、余剰に変更したほうが良いのでは?
と思ったことがあります。
これにも色々と障害がありました(汗)
実際にやろうとはしていませんが、やった場合にどれだけ効果が出るか・・・
また記事にしていきたいと思います^^
少々小難しい記事になりますが、良ければ見て下さい^^
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コメントありがとうございます^^
おぉ!
そうなんですか!
確かに、最初に、電圧抑制は故障じゃありません。
みたいな説明書きを頂きました。
ただ、仰るとおり生計に関わりますので、
はいそうですか。
とはなり難いですよね。
我が家は結構、抑制条件は悪いようです。
その中で最大限努力して、出来る限りの抑制が発生しないようにしていこうと考えています^^
もったいないですもんね^^
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コメントありがとうございます^^
HEMSですと、かなりの履歴が見れます^^
ただ、200件ぐらいでしょうか・・・
ちゃぁぱさんの記事を見て、自分も抑制時間を計算してみようかと思ったのですが、一番発生していた5月のデータはとっくに無く(汗)
こんな梅雨の季節でも5日ぐらいで履歴が消えていきます。
なんとかならないものかと、色々調べたりしています^^