こんばんは、はっちです^^♪
今回は高気密高断熱住宅の肝である全熱交換器(ロスガード)の3年後になってしまいましたがWEB内覧会です。
この一条工務店のロスガード90は、通常、窓を開けるなどをして行う換気を、室内の空気と外の空気を熱交換した上で、フィルタを通した新鮮な空気を入れてくれる機能を持っています。
ですので、普通に窓を開けて換気するよりも、より省エネをしながら空気を入れ替えてくれます。
そんなロスガード90を3年使用してみた使い勝手やランニングコストなどを紹介していきたいと思います。
一条工務店 全熱交換器ロスガード90の性能
このロスガード90は、2時間で1回、家全体の空気が入れ替わるような設計になっています。
真冬には2時間に1回の換気でも、通常であればかなり寒く感じてしまいます。ロスガードのおかげで換気はしつつも熱交換してくれるので急激に寒く感じることはありません。
ただ、そもそも2時間に一回も換気する必要があるのか?実家だとそんなに換気したことなかった。
と思った方もいらっしゃるかなと思います。
建築基準法の改正により換気が必要になった。
もう今から10年以上前、2003年に建築基準法の改正により、住宅全体を考えた計画換気をしなさい、という法律が施工されました。それによって、住宅においての換気回数は0.5回/hという基準が設定されました。
近年の住宅は、一条工務店に限らず他のハウスメーカーでも気密性が上がってきています。
昔の住宅では、隙間風で換気できていたのですが、そうは行かなくなった住宅性能の向上があり、法整備がされたようです。
その法整備がされた数年後だったと思いますが、業界最大手のハウスメーカーによる引き渡し直前のお宅訪問をさせていただきました。
建築的な知識や住宅の性能もまだ何も知らない当時でしたので、備え付けられているキッチンなどを見て、うぉーすごーい。なんて言っていた頃でした(苦笑)
今でも記憶しているのは、ほとんどの部屋に換気扇がついていたことです。
そのことを質問してみると、
法改正でほぼ全部の部屋に換気扇が必要になったんですよ。多分使わないんですけどね。
確かに、こんなもの付けていたら真冬は寒くて堪らないだろうな。なんて思ったことを覚えています。
今思えば、その法改正を真摯に受け止めて、かつ、さらに気密性を上げながらも、ロスガード90を開発することで快適性を損なわなかった一条工務店ははすごいと思ってしまいます。
重要な換気設備 ロスガード90は24時間運転が必須?
ロスガード90は家全体の居室の体積を計算して、換気量を計算しています。
ですので、換気回数0.5回/hを満たすためには、24時間運転が必須です。
なんて頭の硬いことは置いておいて(苦笑)
実際にはどうなんでしょうか。
良くある回答としては、ロスガードを止めると、空気の流れが無くなりダクト内にカビが生える。
なんてことは良く聞きます。
ただ、実際にすぐにカビが生えるわけではないですからね。
毎日外出する前に切って、戻ってきたらつ点ける。
なんてしていたらわかりませんが、カビの生える原因である結露が発生する条件を、ある程度防いでやれば大丈夫じゃないか、と思っています。
ですので、結露の起きやすい冬。湿度の高くなりやすい梅雨時期~夏、についてはロスガードを停止することは避けたほうが良いかなと思います。
ただ、そうは言っても不安なので、泊りがけで出かけたりする時以外は、基本的に24時間運転しています。
長く使うものなので、カビのリスクよりも、ちょっとの電気代を支払うほうが良いと思っています。
24時間運転のロスガード90、その電気代は?
続いてロスガード90(全熱交換器)の電気代です。
真冬ではありますが、今年の1月の一ヶ月のロスガードのみの電気代です。
月1580円でした。一日50円ぐらいですね。
一年を通してみると、次のようになりました。
年間ですと16,341円と言いたいところですが、5月、6月だけ他に比べて少なくなっています。
これはHEMS内の電気代の計算式が更新され、7月以降から正しい計算になったからだったりします。
ですので、年間おおよそ17,000円ぐらいかかっていそうです。
年間で多少の電気代の推移はありますが、恐らく、中間期になりそれほど熱交換による損失が少なくなったことや、月の日数が少なかったことが関係しているのかなと思っています。
ロスガードについているフィルタの値段と交換頻度
ロスガードやその他の設備の各種フィルタについては、こちらの記事にまとめてありますのでご興味のある方はお願いしますm(__)m
購入は、一条アプリからクレジットカード決済もできるようになったみたいですね。
代引きしかできなかったので、これは嬉しいです。
給気フィルタの交換頻度
給気フィルタの交換は、ロスガードのリモコンが教えてくれます。
どうやらフィルタの詰まり具合を差圧で見て、交換時期を教えてくれているようです。
家の周辺環境にもよるかなと思いますが、我が家のような周りが畑で、土埃が多そうな場所でも、おおよそ半年に一回程度の交換頻度になっています。
元々のフィルタの色がこんな様子ですが。
半年後には。
このように真っ黒になってしまっています。
こちらの下に敷いてある給気フィルタが1枚1,160円ぐらいです。
上に置いてあるムシブクロが1枚135円です。
両方で1,300円ぐらいですね。
半年に一回交換するとして。2,600円ぐらいかかっていることになります。
本来であれば、もっとこまめにムシブクロを交換したり、フィルタを掃除したりすることで寿命が伸びるかもしれませんが、中々実行に移せないでいたりします(^_^;)
ロスガード90に必須のフィルタ交換
排気のフィルタは室内の空気を外に出しているだけなので良いのですが、問題は給気側。
こちら側は外からの空気を吸っているので、ホコリ、虫が多いです。
そこでいつも、こんなロスガード三種の神器を持って、フィルタ交換に臨んでいます。
1,ゴミ袋
廃棄するフィルタとムシブクロを即座に封じ込めることができます。
2,フマキラー(殺虫剤)
吸い込まれても尚生存している(かもしれない)ムシ達を一刀両断できる性能を持っています。
3,掃除機
舞うホコリ、飛ぶムシを一匹たりとも逃すことはありません。逃すと怒られます。
交換については比較的簡単にできるようになっているので楽です。
新しいフィルタ、ムシブクロに交換すると、なんだか気持ちがいいですね。
交換のタイミングはロスガードの操作パネルが教えてくれます。大抵半年に一回ぐらいです。
排気フィルタの清掃、交換頻度
排気フィルタは大体1ヶ月~2ヶ月ぐらいで、排気フィルターの清掃ランプがつきますので、外から掃除機で吸っています。
その上で半年に一度ぐらいは、メッシュのフィルタと中のフィルタを外して掃除しています。
結構細かなホコリが取れますよ^^
フィルタは大体1年1回、半年に1回洗ったら次の洗浄を前に交換するような感じです。本来であれば半年に一回ぐらいはフィルタを洗うのではなく、交換したほうが良いのですが、このような繊維のフィルタは2~3度ぐらい洗浄しても大丈夫です(恐らく)。何度か洗っていると段々と目が粗くなってきますので、その前に交換するのが良いと思います。
排気フィルタは1枚当たり180円ぐらいです。
排気口は2箇所ありますので、1年で2回交換すると360円です。
排気側なので周期については結構適当だったりします(^_^;)
一条工務店 ロスガードのメンテナンス、電気代の合計
ロスガード(全熱交換器)の1年間のランニングコストを足し算して見ると。
・電気代 おおよそ17,000円
・フィルタ代金 3,000円といった感じ。
合わせると20,000円ぐらいです。
ただしこれは一条工務店がオススメする交換頻度とは多少違いますので、ご了承ください。
実際にオススメの交換頻度で交換しても、年間900円程度フィルタ代金が増えるだけです。この金額が高いのか、安いのか、3年間使用してみて、感想と設計時の疑問点がどうなったのか紹介します。
一条工務店 全熱交換器ロスガード90のレビュー
ここまではメンテンナンスや維持費についてですが、ここからは3年ほど使用してみての感想になります。
ロスガード90(全熱交換器)の給気の下は寒い!?
ロスガード90は室内の暖かい内気と冷たい外気をムダを少なく入れ替えるものなのですが、
温めるものではありません。
いくら熱交換率90%を誇っていても、外から取り入れられた空気は室内の温度よりも冷たくなってしまいます。
それが給気口から微弱ながら吹き出してくるので、それが体に触れるとやはり寒く感じてしまいます。
ロスガードの場合は熱交換率90%なので、少なくとも室内外の温度差の1割は冷たい風が流れてきますので、それが身体に当たると寒く感じられてしまいます。
やはり、寝るところ、人が常時いそうなところに上にはロスガードの給気口をつけておかないほうが良さそうです。
大抵が設計の段階で、クローゼットの前だとか、出入り口付近に設置されてしまうと思います。
将来的に何か家具を置いてその給気口が防がれてしまわないようにするためだそうですが、それをわかった上で、給気口(SA)と排気口(RA)の位置関係から、適切に空気が流れるように配置をお願いするのがいいのかなと思います。
ロスガード90は湿度も交換してくれる?
ロスガード90は湿度交換機能も付いています。
ただ。
交換してくれるだけです。調整はしてくれません。
ですので、外の湿度と室内の湿度との範囲内でしか湿度を交換できません。
外の湿度が高ければ中も段々と湿度が上がってきてしまいます。
本当に湿度を調整しようとするならば、再熱除湿という方法がありますが、電気代がかかって仕方ありません。デシカント式のロスガードもあるみたいですが、やはりかなり電気代がかかりそうです。
家の中で花粉を感じることはある?
自分は毎年、医者で薬をもらっているぐらいの花粉症ですが、家の中では快適です(*^^*)
もちろん、外から花粉を持ち込んだりしてしまうことで、一時的にくしゅんくしゅんすることはありますが、基本は大丈夫。
家の中でもマスクをしなければいけないことはありません。
アトピー対策になる?身体が弱くならない?
アトピー対策にはなりますし、予防にもなる、と営業さんから聞いたことがあります。
アトピーの原因は人それぞれですが、どうやら、結露によるカビ、ダニ、ハウスダストなどが原因のケースも多いようです。
自然素材を使ってアセトアルデヒドのような有害物質を使用しないことで、人に優しい家を作るのも良いそうなのですが、フィルタを通した空気を入れて空気環境を整えることや、高気密高断熱の家でカビ、ダニ原因となる物質を発生しにくい状況にすることが有効なようです。
身体が弱くなるかどうかは、今のところわかりませんが、2年目~風邪を引くことが少なくなった気がします。ただ、気がする程度。
子供もしっかり幼稚園などで風邪をもらってくるのでよくわかりません(苦笑)
家の中ぐらいは安全な空間だよ。と安心して寝ていられるのが良い効果かもしれません。
気密性の高い家だから、息苦しさを感じることはある?
ロスガード90による空気循環のせいか、息苦しさを感じることはありません。
むしろ、以前の灯油ストーブを使っていたときのほうが空気の澱みを感じます。
締め切られた空間なのですが、空気の流れがあるので、閉塞感などを感じることはありませんでした。
空気がきれいなのはとても嬉しいです^^
気になるロスガードの騒音は?
当時かなり気になっていたロスガードの騒音。
周期的な音であったり、高周波に近い音であったりすると結構耳障りなのですが、このMAX社製のロスガードは、こーーーーっという感じの音がずっとしています。
それ故に、生活音に紛れてしまい、設置してある書斎で作業していても、音がしていることすら忘れてしまうぐらいです。
設備的な経年劣化は?ロスガードのダクト部分も確認。
テープでべったべたに貼られていますが、結構空気が漏れています。
ただここは室内の空気が吸い込まれている、もしくは、フィルタと熱交換素子を通した空気が漏れているだけだと思うので、あまり気にしないようにしています。
ここは経年劣化で空気が漏れ出てきたかというと、そういうわけではなく、最初から結構漏れていたりします(苦笑)
何気に電源ユニットが手前に置いてあるのはちょっと危ないですね。
200V電源です。ユニットが箱に収められているため充電部の露出は見られません。
3年ほど住んでみて、ロスガードの威力を感じる
一条工務店との契約の前は、ずっと換気設備がついているなんてもったいない。
なんて思っていましたが、今となって快適さを維持するためにかなり重要な設備になっています。
個人的な花粉症対策ができているだけでとてもうれしいのですが、ロスガードによるロスの少ない換気設備は床暖房の場合にも、冷房の場合にもかなりの省エネ効果をもたらしてくれていると思います。
何気にニオイがこもらないのも嬉しいですね。生ゴミのにおい、オムツのにおいなど、しばらく家を空けて、帰ってくると、む~ん、とする感覚がありません。
あまり目立たないロスガード(全熱交換器)ですが、色々と恩恵を受けていることを改めて感じまじた。これで月1500円程度なら全然OKです。個人的には花粉症対策だけでもOKなぐらい(苦笑)
縁の下の力持ちな感じですが、時々目をかけてメンテナンスしていくことで長く使っていけたらいいなと思います。
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