DIY初心者が塗装するなら油性?水性?特徴の比較とポイントの紹介

 

塗装しようと思うんだけど、水性と油性どっちが良いんだろう?

学校で使っていたのは水彩画用の絵の具でしたので、水性の塗料のほうが使い慣れている気がします。

ですが実際に色を塗ろうとするとホームセンターなどに色々な種類の塗料が有ることがわかり迷ってしまうのではないでしょうか。

「業者は油性塗料を使う」

「油性のほうが木材に良いらしいが、最近の水性塗料はすごく性能が上がってきている」

というざっくりとした内容が多く。明確な比較が無いため、

なんだか

水性塗料を使う!?ふざけたこと言ってんじゃねぇ!塗料といえば油性に決まっている!水性!?水で流れちまったらおしめぇだろうが!

※注 水性でも乾けば水で落ちたりしません(^_^;)

という、てやんでぃばろぅちくしょう的なオヤカタが昔から油性を使っているから、油性なんだ。

という感じもしてきたりします。

だったら、現代っ子の自分は尚更水性を使ってみたくなるものです。(ぇ)

ということで。

実際に使ってみましたので紹介したいと思います。

 

DIY初心者が使いやすい塗料はどっち?

使いやすいと一言で言っても色々な見方があります。

ここでは、塗りやすさ以外にも

準備のしやすさ、

後始末のしやすさ

価格、管理などの使用するにあたって避けて通れない作業にも注目したいと思います。

一番に塗料の塗りやすさ

水性塗料と油性塗料とを比較すると、意外かもしれませんが塗りやすさは断然油性塗料に軍配が上がります。

油性塗料と聞くと、油絵のようなコテコテのを思い浮かべるかもしれませんが、実際にはものすごく滑らかで、非常に良く伸びます。

単純に言えばとても塗りやすい。

すーっと塗ることができるためムラもできにくく、かんたんに塗ることができます。

油性塗料

油性塗料の塗装の様子

また、油性塗料は木材に浸透しやすく、保護系の塗料の場合、しっかり染み込んでくれることも重要です。

 

一方で水性塗料は若干伸びが悪いです。何度もハケに塗料をつけて塗る必要があるためムラもできやすくなります。

それを改善するためには、水を入れることで多少塗りやすくなりますが、その分塗料は薄くなってしまいますのでまたムラができやすくなります。

水性塗料の塗装の様子(あまり差がわかりませんね^^;)

 

実際にこの点は非常に大きく、ウッドデッキのような広範囲を塗る場合、塗料の伸びの良さというのは非常に重要です。

油性塗料の中にはハケを使わずに布に塗料を染み込ませながら塗り広げていくことができる塗料もあります。

この点では油性塗料が圧勝だと思います。

最初に油性塗料を使った時、

はっち
はっち

なにこれ、こんなに塗りやすいんだ・・・

と、その塗りやすさに感動しました。

塗料のにおい

使い慣れている水性塗料は絵の具と同様に匂いがほとんどありません。

一方で油性塗料は溶剤である油が揮発する時にかなりキツイ匂いを出します。

ウッドデッキのように大量に塗る場合、風下へ5m程度は鼻をつく臭いがするかと思います。

住宅密集地などでは周りへの影響も考える必要がありそうです。

また、油性塗料は乾いてもにおい少しの間残ります。

有名な油性のワトコオイルは一週間ぐらいは匂いが残ってしまいます。

このワトコオイルは多少のにおいのデメリットはありますが、この塗料がまた良い色合いで木目を引き立ててくれます。

その点については使いにくくありますが、買ってよかったなと思う塗料です。

 

塗料の乾きの早さ

乾燥時間は一般的に油性の方が優れいてるとされていますが、実際には気温に左右されます。

油性塗料は塗料に含まれている揮発性有機溶剤が揮発することで塗料が材料に残り塗装として効果を発揮します。

一方で水性塗料の場合、溶かしている水が蒸発することで塗料が塗装として残ります。

安定した乾燥時間なのが油性、環境によって左右される水性というところですが、実際は季節によるずれが大きく、油性だ、水性だの間にそれほど大きく差はありません。

塗料は基本的にその性能を発揮するために二度塗りが必要なので、乾燥時間は短いほうが良いのですが、どちらもしっかり乾燥させたほうが良いため、午前中に塗装して、一休み。午後からまたやろうかな~ぐらいであまり気にしていません。

 

塗装に必要なもの、準備、片付け

水性塗料の場合、ハケと塗料があれば、塗ることができます。

ウレタンニス 塗装

こちらは水性のウレタンニスの塗装

使い終わったら、水でばしゃばしゃと洗う。

普通に学校で水彩絵の具とほぼ同様な扱いでOKです。

 

ですが油性塗料の場合そうはいきません。油性塗料の一番のデメリットはココだと思っています。

油性塗料は成分がほぼ油のため水で洗い流すことができません。水が弾かれてしまいます。

そのため、ハケなどを洗う場合シンナーなどの薄め液が必要になります。

 

ワトコオイル

 

また薄め液は塗料を薄めたり、塗っている時に飛んでしまった塗料を掃除する時にも使います。

高いものではないのですが、塗料の他にもう一つ必要。ということが面倒なところでもあります。

 

また油性塗料はそのまま下水に流すことはしないほうがいいです。油は水に浮き、トラップのような場所は中々流れていきません。そのうちゴミを吸着してドロドロということもあります。

また油なので環境にも良くありません。

 

どこでも大抵ある水で洗い流せる水性塗料はこの点でとても扱いやすいと言えます。

保管場所

油性塗料は揮発性有機溶剤を使用しているため、冷暗所で保管する必要があります。

塗料の入った缶が直射日光などで暖められてしまうと、中の溶剤が揮発し、缶が膨らんでしまいます。圧力の掛かった缶は蓋を開けると塗料が飛ぶかもしれません。(経験はありませんが^^;)

また、有機溶剤は燃えやすいため火気も厳禁です。

どちらが良いかといえば水性塗料になりますが、どちらも冷暗所に保管して置いたほうが良いかと思います。

塗料 保管

上段に水性塗料、下段に油性塗料と薄め液(シンナー)

どれもこれも塗料で汚れてしまっています(汗)

価格

基本的に価格は似たようなものですが、わずかに水性塗料のほうが安い物が多いです。

ただし同じ塗料でもそれぞれ防腐塗料だったり、アクリル塗料だったりで値段も変わってきますので注意です。

1.6Lで2,000円ぐらいなのもあれば、同じ量で8,000円近くするのもあります。

こちらは油性塗料で有名なキシラデコール

お値段は高めですが実績のある塗料です。

 

また、同社から水性の塗料も出ています。

こちらの塗料は水性の中でもかなり高い部類に入ります。価格の高い塗料は水性の方が高い傾向が有るようです。

 

アサヒペンから出ている比較的廉価な水性塗料はコチラ

キシラデコールと比べると容量が2倍以上あるのですが、価格はほぼ同等です。

これぐらいの価格帯だと水性のほうが安いことが多いです。

何が違うんでしょう(苦笑)

初心者に勧めるなら?

自分がDIYやり始めたの方に勧めるとしたら断然水性塗料す。

近年の水性塗料はどんどん進化しており、塗り易さも油性塗料に遜色ないものもあるそうです。

またこぼしたり、掃除したりした時にどこにでもある水で対応できるのは助かります。

ですが慣れてきたら油性塗料にチャレンジしてみてください。

やはり昔から業者の方は油性塗料を使ってきているというだけあって、非常に塗りやすく耐久性なども信頼できます。

準備が億劫な油性塗料

塗ろうと思えば室内でも塗れる水性塗料と違い、外に新聞紙敷いて塗料と薄め液を用意してハケを用意して・・・と中々準備が大変です。

ちょっとここ削ったから塗っておこうかな、、、と、塗料缶から直接塗って、水で洗い流すだけのお手軽さは水性塗料に軍配が上がります。

また、夏場、冬場は外で作業するのは大変です。

ささっと補修で塗ったりできる水性塗料はとても便利です。

 

油性塗料と水性塗料のまとめ

油性塗料のメリットは

  • 塗りやすい。(これが一番)
  • 昔から使われていて実績がある。

水性塗料のメリットは

  • 用意がかんたん
  • 後片付けが簡単
  • においが少ない
  • 比較的安い物が多い

と感じています。どちらも乾いてしまえばその性能に差はほとんどありません。

 

ただ、近年は水性塗料がかなり性能が上がり、シェアを広げているようです。

その背景にはやはり、環境に優しい、人体に影響が少ないというのが有るのかもしれないですね。

 

自分が使う分には、屋外は油性、屋内は水性とざっくりと分けていますが、それに限ってはいません。広範囲を塗る時は準備は大変ですが油性塗料を使用すれば楽ですし、ちょっとだけ塗る時は水性塗料が楽です。

また、油性塗料の上に水性塗料が塗れないことはないため、広い範囲を塗る時は油性塗料を使用してざっざっと塗ってしまい、擦って取れてしまった補修には水性塗料で塗ったりもします。(塗料が乾く前は混ぜられませんので注意^^)

もし最初にDIYで塗装するのであれば、扱いやすい水性の塗料がおすすめです。

趣味のDIYは自分のペースで楽しく進めたいですね。

慣れてきたら油性塗料を使用してみると、またその塗りやすさに感動するかもしれません。

一つ一つ楽しいことを発見していくのもDIYの楽しみだと思います。

それでは^^

コメント